midoenglishの日記

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英語で遊ぼう!自動翻訳の意外な使い方

こんにちは!Mindyです。私はオンラインで英語専門の家庭教師をしています。日本にいながら色々と工夫をして英語力を伸ばしました。会社員時代はグローバルに働いており、現在TOEIC 915点です。

特に留学もせず、英会話教室に通っていた訳でもありませんが、英語に対しては熱い思いがありました。英語が出来たらカッコいい!そう思って、日々の生活に英語を取り込んで英語力を伸ばしてきました。

さて、最近の記事は自動翻訳のことばかり。。。そこで、今日は、私がどのようにして英語を学んでいるか(英語を使って遊んでいるか)、をご紹介します。

誰得情報ですので、軽い気持ちで斜めに読んでいただければ幸いです。

発展途上の自動翻訳機能は遊びに最適だった

自動翻訳機能を使った、面白い遊びがある(あった)ことをご存知ですか?やり方は簡単、日本語の文章を他言語に翻訳し、その訳文を同様に自動翻訳で日本語に翻訳するんです。

私がこの遊びをしていたのは、2008年ごろ。もう15年近くたちます。その当時は、自動翻訳はこれからどんどん発達していく、という段階でした。そのため、他言語を経由した日本語の文は原形を留めておらず意味不明。それがとても面白かったのです。

Google翻訳の現在の精度をゆる~く確認してみよう

では、この遊びを現在のGoogle翻訳で実演してみます。

使うのは、昔話「桃太郎」の冒頭部分。

http://hukumusume.com/douwa/koe/jap/08/01.htmより桃太郎(一部改変)

日本語原文

1.昔々、あるところに、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

2.おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。

3.おばあさんが川で洗濯をしていると、ドンブラコ、ドンブラコと、大きな桃が流れてきました。

4.「おや、これは良いお土産になるわ」

5.おばあさんは大きな桃をひろいあげて、家に持ち帰りました。

翻訳文(英語)

1.Once upon a time, there lived an old man and an old woman.

2.My grandfather went to the mountains to cut grass, and my grandmother went to the river to wash clothes.

3.When she was washing clothes in the river, she was donburako, donburako, and a big peach flowed.

4."Oh, this would make a nice souvenir."

5.The old woman picked up a big peach and brought it to her house.

翻訳文(日本語)

1.昔々、おじいさんとおばあさんが住んでいました。

2.祖父は山に草刈りに行き、祖母は川に洗濯に行きました。

3.川で洗濯をしていると、どんぶらこ、どんぶらこ、大きな桃が流れてきました。

4.「ああ、これはいい記念になるね。」

5.おばあさんは大きな桃を手に取り、家に持ってきました。

どうでしょう。日本語の原文と翻訳文を比較してみると、大体同じですね。なかなかの精度ではないでしょうか。

ちなみに、原文はひらがな表記が多かったため、自動翻訳を助けるために一部漢字表記に直しました。

日本語の翻訳文のちょっと気になる点

それでも、気になる点が少々あります。いくつかピックアップしてみました。

2の文で、(原文)柴刈りが(訳文)草刈りになっている。「柴刈り」は雑木の手入れですが、そこが「芝刈り」と誤読され“cut grass”と訳されたため、翻訳文では「草刈り」になってしまいました。

なかなか語彙力を問う良い間違いですね。次に行きましょう。

1の文では、「おじいさんとおばあさん」は“an old man and an old woman”と訳され、特定の誰でもない、単なる1人のおじさんと1人のおばあさんとして扱われています。

ですが、2の文で“the grandfather and the grandmother”になるかと思いきや、 “my grandfather and my grandmother”と訳されています。

「私のおじいさんとおばあさん。」そう、急にどこにも出てこない、孫の視点で訳されているのです。気になりますね。

そして、2の日本語の翻訳文を見てみると、「祖父と祖母」と訳されています。孫が第三者に自分の祖父母について語るときは敬称(さん)をとるべきなので、「おじいさんとおばあさん」ではなく、「祖父と祖母」と訳したのでしょう。

そういった文化的背景もしっかり組み込んで訳してあり、素晴らしいですね。ハイレベルです。

3の日本語の翻訳文では、主語が省略されていますね。これは、前の文でおばあさんが既に出てきていますから、「次の文であえて主語を書く必要はない」、と判断された結果なのではないでしょうか。

何を省略したのか分かる程度に省略している所が絶妙で、色々省略しがちな日本語の特徴をとらえていますね。素晴らしい。

そして最後に4の文。「お土産」(原文)が「記念」(訳文)に変わっていますね。

souvenir(名)には、[旅行などの]記念品、[自分のための]土産、という意味があります。souvenirから「お土産」でなく「記念品」に訳された意図は。。良く分かりません。。

最後に

英語でも何でも、勉強しなきゃと思うとすごく気が重くなりませんか?私はなります。ですから、こうやって遊びを通して英語に触れることはとても良い事だと思っています。

楽しく取り組んで、気が付いたら勉強になっている。英語にもっと興味が沸く。そういうサイクルに自分自身を持って行くと、ストレス少なく英語力が伸びると思います。

私は言語学者ではなく、自動翻訳の性能についてとやかく言う立場ではありません。こんな風にどんどんと性能を良くして、世の中の人々の役に立つ開発をされている技術者や言語的アドバイスをされている方々を、ただただリスペクトしています。

英語の家庭教師としては少々未来が不安になりますが、Google翻訳のような便利なテクノロジーを活用して、世界の人々と協力して良い世の中にしていきたいですね。

それではまた。See you!